143年前になります。少し色あせています。
良く見ないと、判読が難しいです。
鶴田多々穂さんが付けた画題は、「御殿女中が取り押さえた女を今まさに短刀で刺さんとしている。その隣に大ネズミを男の武士が踏まへる。」です。
冷静に座っているお殿様の前で、繰り広げられる捕物劇。短刀🗡️を持った女中達の勇ましい姿は、圧感です。
取り押さえられた女は、仰向け状態でなす術無し、絶対絶命です。
大ネズミと取り押さえられた女というのは、どういう背景なのでしょうか。
右上の標題の様な「大内⚪︎⚪︎」というのは、お殿様の名前でしょうかね。
その下には、籠のような物があります。旅立ちの前?
この絵馬に似た題材をインターネットで探し出す事は、出来ませんでした。
人口知能AIで画像検索すると出来るようになるのでしょうか?
絵馬を奉納した方々の思い
殿を守る最後の砦は、女中である姿から、女性の力の大切さ、偉大さを表したのでしょうか?
家を守るのは、母や妻の力ですからね。
御殿女中とは大奥の女性達のことをいいます。
大奥と言えば、女性達の策略が入り混じる世界がよくドラマで取り上げられます。
ユーチューブで動画検索すると暴れん坊将軍のドラマの一部分を見つけることが出来ました。
短い動画で、前後のストーリーが分からないので、内容を理解することは出来ませんが、御殿女中達が短刀(懐剣)を巧みに使っている姿は、絵馬の女中達の姿と非常に似ています。
絵馬の捕り物劇も、大奥のしがらみから発生したものでしょうか。
大ネズミで検索すると、ネズミの妖術使いの浮世絵が出てきました。
【江戸妖怪大図鑑/妖術使い名鑑⑦】美妙水義高(しみず・よしたか)。木曽義仲の遺児。夢の中に頼豪阿闍梨(らいごうあじゃり)の霊が立ち、鼠の妖術を授かる。得意技:巨大な鼠を呼び出して、追手の道をふさぐ。 pic.twitter.com/FQFrHyvlXE
— 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art (@ukiyoeota) 2014年9月12日
やはりお殿様の命を狙う何者かが、妖術を使って大ネズミと刺客の女を殿中に忍び込ませたのしょうか?
大奥の出来事を娯楽として楽しんだのかな?
今も昔も、ドラマとしては、人気の題材なのでしょう。
この絵馬を見ながら、笑っている方々の姿が見えます。😂
一枚の絵馬から、想像力💡を駆使して楽しむのも良いですね。