福岡県神社誌には、
『土民等は小祠を造り太刀塚を祀りたりしに、嵯峨天皇弘仁の世に至り村人等集り計りて八幡神を齋き奉らんと豊前國宇佐宮に御分霊を謹請し、弘仁十四年葵卯年宮殿を建て、応神天皇 神功皇后 三女神三座を齋き奉りたり。』
と記載されています。
わたしなりに解釈するには、『村人たちは、小さな社を造って太刀塚をお祭りしていましたが、嵯峨天皇の弘仁の時代、地元の人たちは集まって相談し、八幡神を丁寧にお祭りしたいので、豊前の国の宇佐八幡宮に御霊を分けていただきたいとお願いし、弘仁十四年(823年)社殿を建て、応神天皇 神功皇后 三女神の三柱を丁寧にお祭りさせていただきました。』という感じです。
神様を勉強する為に、マンガでわかる日本の神様 東條英利監修 誠文堂新光社発行を購入しました。表紙に、神様が変われば、ご利益も変わる! 起源や個性を知って、もっとご利益を!と書かれています。学問の神様・縁結びの神様・安産の神様など、色々なご利益の名前があります。人間に例えるのは失礼かもしれませんが、私に料理のことを教えてと言われも、残念ながらお断りせざるをえません。
ということで、太刀八幡宮の神様のことを学んで行きます。
分霊させていただいた宇佐八幡宮のホームページのご祭神のページをみてみます。
ご利益の言葉を抜粋してみます。
全国の武士には武運の神様、一般の人々にも鎮守の神、仏教の世界でも八幡大菩薩として崇められ、「護国霊験威力神通自在王菩薩」の名の通り自在なる御働きをお顕しになります。
比売大神
学問・芸術の上達から財運や交通安全(航海の安全)など幅広くご守護をされています。
母神として神人交歓、安産、教育などの守護をされており、そのご威徳が高くあらわれています。
私は普段、太刀八幡宮の神様方と声かけして、ご挨拶をしていますが、こうしてそれぞれの神様のことを知ると、さらに親しみが湧きます。例えれば、『〇〇家にはいつもお世話になっています。ご主人には、仕事のことで色々ご指導を頂いています。奥様には、日頃から何かと気にかけて頂き、野菜を頂いたり、子供にもお菓子をもらったりしています。』という感じで、家から個人それぞれに感謝がさらに具体的に深まる感じです。
日頃は、いつもお守り頂いてありがとうございますと感謝の言葉をお祈りしていますが、これから具体的なお願い事が出来た場合は、ご利益のある神様の名前を呼んで、祈願してみます。
ここで、宇佐八幡宮の由緒を見ると、それぞれの神様の御殿が造立された年が記載されています。
二之御殿 比売大神 733年(天平5年)
つまり、宇佐八幡宮の三之御殿が建てられた年は、太刀八幡宮が建てられた年と同じ年になります。
この時の地元の村人達の会話を勝手に想像するに、
村人B それじゃ、太刀塚のお社も立派に建てて、八幡様と比売大神様も一緒にお祭りさせてもらったらどうだろう。
村人C他 そうなったらすごいことだね。
ということが話し合われて、代表者が宇佐八幡宮にお願いにまいったのでしょうか。
今と違って交通手段も通信手段も格段と違う時代に、宇佐八幡宮に行って交渉することも大変な労力だったことでしょうね。神様方の応援がなければ実現できないことだと感じます。