奉献
明治30年(1897年)4月
平田政平他12名
丁関春日〇〇 作者の名前?
126年前のものです。色あせていますが、絵から迫力が溢れています。
最初この絵馬を見たとき、竹を持った女が武士を追いかけていると思いました。
良く見るととても不思議な構図です。
場所は波打ち際です。海でしょうか、川でしょうか。
武士の足元は、緑が多いですので、川かもしれません。
武士は剣を片手に、波を前に敵に向かっているのでしょうか。
足の踏ん張りが力強く感じます。
左手は、後ろの女を「待て」と制止しているようにも見えますね。
後ろの女は、髪に矢が刺さっています。
武士は弓を持っていないので、武士が女を刺したのではないのでしょう。
矢を刺した敵が波の向こう側にいるのでしょう。
鶴田多々穂さんは、「二本竹にシメを張った笹が強く靡(なび)いている」と表現しています。
この竹は何を意味しているのでしょうか?
この女性は、巫女さんなのでしょうか?
巫女さんに矢を射るなんてどういうことでしょうか。
良く見ると、武士と女の間というか女の足元には、もう一人女らしき人が頭巾を被っているような佇(たたず)まいで、走る女を見ているように見えます。
子供じゃないですよね。
神話の一場面なのでしょうか?
伊邪那岐命が黄泉の国から逃げ帰る時、伊邪那美命が髪を振り乱して追いかけたという話がありますが、この絵馬の場面とは少し違うようです。
どういう物語がこの絵馬に込められているのでしょうね。
インターネット検索してみても、この絵馬に似た題材を見つけることは出来ませんでした。😞
絵馬の背面に、何か書かれているのではないかと、夏越しの祭の時にスマホで写真を撮ってみました。
埃がいっぱいで、何か書かれているのかも分かりません。
少し小さい絵馬が、掛かっている様です。
この絵馬が奉納された時、奉納者の方々や氏子の方々は、歓声をあげて絵馬に見入ったのでしょうね。
いつものように、この絵馬を熱く語る長老の話を、みんな楽しそうに聞いています。
😂😄
今は、その余韻を感じます。🌈