氏神様は太刀八幡宮

1200年の歴史を紐ときます

太刀八幡宮の干支恵方盤

太刀八幡宮の拝殿の天井中央に、干支が描かれた方位盤が飾られています。

 

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鬼塚さん、本田さん、丸山さん、浦さん等 17名の方々の名前が書かれています。

参拝 伊勢大願祝海○○全奉納○神前○○

明治36年1903年)  6月下旬

と読み取れますので、お伊勢参りの後の奉納でしょうか。

120年前です。

朝倉村 七熊新九郎 作

 

東西南北と干支の関係が描かれています。

つい、自分の干支を探してしまします。

 

十二支

 

日本文化研究ブログさんが、「十二支」について分かりやすくまとめてあり、とても参考になりました。

jpnculture.net

 

普段、干支というと「今年はうさぎ年」というように、年ごとに当てはめたものが馴染み深いですが、時や方位にも同様に割り当ててあるんですね。

 

このブログの中の図と、天井の写真では、鏡のように対称になっています。

 

 

志免町の干支恵方

 

志免町のホームページ 「史蹟と文化財」に干支恵方盤の解説が記載されています。

 

一部引用します。

 

南里の「鎮守」とされている王子八幡宮の本社天井に、「干支恵方盤」があります。恵方とは、歳徳神という正月に祭る神のいる方位のことで、その年はこの方角が万事吉とされます。この方位が毎年移動するので、それを示す「干支恵方盤」という円盤を本社天井に吊り下げ、大晦日の日に方位を直しているのです。

 この円盤は内側に東西南北の方位が、外側に十二支が配され、通常は円盤の中央に独鈷(密教で使う仏具の一種)を用いた方位の矢印が取り付けられています。その矢印を新年の干支に回転させるのですが、王子八幡宮のものはこの方位がとれています。またその周りの文字や干支も消えかかっていて、縁起のよい方向を占うことは無理なようです。福岡市の櫛田神社に行くと同じものがありますので、参拝に行かれる際は確認してみてください。

 

昔は、恵方という方位を大切にしていたことが分かりますね。

 

櫛田神社の干支恵方

 

「もっと福岡さん」のホームページに、櫛田神社のガイドが紹介されています。

 

fukuoka-yokamon.com

 

一部引用します。

①まずは入口:門の頭上に干支?!【干支恵方盤(えとえほうばん)】

 

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髙山さん「楼門(神社の入口の門)の上を見てください。

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干支が描いてありますね。各方角を示す干支を、真ん中の針が指しているのが分かりますか?

これは、節分の時に恵方巻きを向いて食べる方角を指しているんです。

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つまり、その1年の運の良い方角なんですよ。

わざわざ見えづらい天井に干支を描いて、ラッキーな方角を指し示すなんて、すごくユニークですよね。

 

この櫛田神社の干支恵方盤は、立派な彫り物で干支が飾られていますね。

とても綺麗なので、比較的新しいのでしょうか。

 

 

太刀八幡宮恵方盤の中央には、網が張ってある中に矢印らしき物が見えますね。

昔は、大晦日に矢印の向きを変えて恵方を指し、新年の参拝に来た方々はその方角を確認したのでしょう。

 

我が家では、恵方巻を食べる時に、「今年の恵方はどこ?」とインターネット検索して確認しています。

 

時代の変化を感じますね。